年齢とともに「なんだか疲れやすくなった」「足腰の筋力が落ちてきたかも…」と感じることはありませんか?筋肉の衰えは自然なことですが、運動を毎日続けるのはなかなかハードルが高いですよね。
そんな中、最近注目を集めているのが「ウロリチンA(UA)」という成分です。今回は、このウロリチンAが中年成人の筋肉や体力にどのような影響を与えるのかを調べた、最新の研究結果をご紹介します!
科学的に示された筋トレに関する情報が気になる方はこちらにまとまっております✨

ウロリチンAってなに?
ウロリチンAは、ザクロやベリー類、クルミなどに含まれるポリフェノールが、私たちの腸内細菌によって代謝されることで作られる物質(ポストバイオティクス)です。
最大の特徴は、細胞のエネルギー工場である「ミトコンドリア」を若返らせる働き(マイトファジー)を活性化すること。古くなって働きが悪くなったミトコンドリアを掃除して、細胞の健康を保ってくれるのです。
どんな実験をしたの?
今回の研究では、普段あまり運動をしていない、太り気味の中年男女(40〜64歳)88名を対象に、以下の3つのグループに分けて4ヶ月間観察しました。
- プラセボ(偽薬)を飲むグループ
- ウロリチンAを1日500mg飲むグループ
- ウロリチンAを1日1000mg飲むグループ
ポイントは、「参加者は期間中、特別な運動プログラムを一切行っていない」という点です。飲むだけで筋肉に変化は起きるのでしょうか?
驚きの結果!飲むだけで筋力と持久力がアップ
4ヶ月後、ウロリチンAを飲んだグループには嬉しい変化が現れました。
- 脚の筋力がアップ! プラセボ群(偽薬)と比較して、ウロリチンAを飲んだグループ(500mg・1000mgともに)は、太ももの裏の筋肉(ハムストリング)の筋力が約12%も有意に改善しました。
- 歩ける距離が伸びた!(持久力の向上) 高用量(1000mg)を飲んだグループでは、6分間でどれだけ歩けるかを測るテストで、開始前と比べて平均33.4メートルも歩行距離が伸びました。これは日常生活の動きやすさに直結する、とても意味のある変化です。また、有酸素持久力の指標となる最大酸素摂取量(Peak VO2)もベースラインから有意に増加しました。
- 細胞レベルで若返り? 血液検査の結果、加齢や肥満に関わる体内の炎症マーカー(CRP)が低下し、ミトコンドリアが効率よく働いているサインが確認されました。実際に筋肉の細胞を調べたところ、不要なミトコンドリアをリサイクルする機能が活発になっていることもわかりました。
少しだけ注意点(知っておくべき事実)
ここまで良いことずくめのように見えますが、研究結果を正しく理解するための注意点もあります。
実はこの研究の「一番の目標(主要評価項目)」は、「自転車のペダルを限界まで漕いだときの最大パワー(最大出力:Peak power output)」が上がるかどうかを証明することでした。しかし、これに関してはプラセボ群と比べて統計的に明らかな差(有意差)は出ませんでした。
とはいえ、運動を全く追加していないにもかかわらず、筋力や歩行距離といった生活に密着したパフォーマンスが確実に向上したことは、非常に大きな発見と言えます。ウロリチンAの摂取は安全であることも確認されています。
まとめ
運動習慣を身につけるのが一番ですが、それが難しい中年世代にとって、ウロリチンAのようなサプリメントは筋肉の健康を守る強力なサポーターになるかもしれません。ウロリチンAはサプリメントとして製品化されており、日本国内からもインターネット等で簡単に購入することができるようです!
紹介研究:Urolithin A improves muscle strength, exercise performance, and biomarkers of mitochondrial health in a randomized trial in middle-aged adults. A Singh著


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