NMNは睡眠と疲労をどう変える?科学が示したその効果

NMN

「年齢とともに眠りが浅くなった」「朝起きても疲れが取れていない」——こうした睡眠や疲労の悩みは、加齢に伴うQOL(生活の質)低下の大きな要因です。

近年、ヘルススパン(健康寿命)を支える成分として「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」が注目を集めていますが、本当に飲むだけで変化をもたらすのでしょうか?

今回は、実際のヒト臨床試験で示された「具体的なデータと数値」をもとに、NMNが睡眠や疲労、さらには身体機能にどのような影響を与えるのかを科学的に紐解いていきます。

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筑波大学らによる質の高い臨床試験(RCT)の概要

NMNの効果を測る上で非常に参考になるのが、2022年に学術誌『Nutrients』に掲載された、筑波大学の研究チームらによる日本の臨床試験です。

この研究は、科学的根拠のレベルが最も高いとされる「ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(RCT)」という厳密な手法で行われました。

  • 対象者: 65歳以上の日本人高齢者 108名
  • 投与内容: 1日あたり NMN 250mg、またはプラセボ(偽薬)
  • 投与期間: 12週間(約3ヶ月)

さらにこの研究のユニークな点は、参加者を「午前中に飲むグループ」と「午後に飲むグループ」に分け、摂取タイミングによる効果の違いまで検証している点です。

実際の研究結果データ①:睡眠の質(PSQI)と「日中の眠気」の改善

12週間の介入後、睡眠の質や疲労感はどう変化したのでしょうか。

睡眠の質の評価には、国際的な標準指標である「PSQI(ピッツバーグ睡眠質問票)」が用いられました。また、主観的な疲労感は「自覚症しらべ」というアンケートでスコア化されています。

その結果、プラセボ群と比較して、NMNを「午後」に摂取したグループにおいて、PSQIスコアの改善傾向と、疲労感の一種である「日中の眠気(Drowsiness)」の有意な改善が確認されました。 改善度としては、中等度からそれ以上の確かな改善効果があったことがデータとして示されています。

加齢によって減少した細胞内のNAD+をNMNで補うことで、体内時計(概日リズム)がリセットされ、夜間の睡眠の質が向上し、結果として日中の眠気やだるさが払拭されたと考えられます。

実際の研究結果データ②:「5回椅子立ち上がりテスト」に見る身体機能の向上

この研究では、睡眠や疲労だけでなく、客観的な「運動機能」のテストも行われました。

特に注目すべき結果が出たのが、下肢の筋力やバランスを見る「5回椅子立ち上がりテスト(5-STS)」です。これは、椅子から5回立ち上がるのに何秒かかるかを測るテストです。

12週間後、この5-STSのタイムにおいても、NMNを午後に摂取したグループが最も大きな改善を示しました。

細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアの働きがNMNによって活性化し、骨格筋のエネルギー代謝がスムーズになったことで、身体的なパフォーマンスの向上に直結したと考察されています。

まとめ:1日250mgの現実的なアプローチ

この研究から分かる重要なポイントは以下の2点です。

  1. 効果が出た「250mg」という量は、市販のサプリメントで十分に摂取可能な現実的な量であること。
  2. NMNは「午後」に摂取することで、睡眠の質の改善や疲労軽減、下肢機能の向上においてより高いポテンシャルを発揮する可能性があること。

また、12週間にわたる継続摂取において、血液検査等で明らかな有害事象(副作用)は確認されず、安全性の高さもデータとして裏付けられました。

「よく眠り、日中は活力に満ちて動ける」。そんな細胞レベルからのアンチエイジングを目指す上で、科学的データに裏打ちされたNMNの活用は、健康的な生活を送るための強力な手助けになるかもしれませんね✨

紹介研究:Ingestion of β‑nicotinamide mononucleotide increased blood NAD levels, maintained walking speed, and improved sleep quality in older adults in a double‑blind randomized, placebo‑controlled study. M Morifuji著

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